人生の秋

光が丘公園の木々も綺麗に色づき一幅の絵のようです。犬の散歩をしながら公園を散策しますが、暖かい休日ともなると大変な人出で、犬も私も歩くのが大変なほどです。

先日は体育館前の広場ではフリーマーケット、その手前では青森のリンゴの直売が行われており、いつにもまして人出の多い休日でした。そんな風景を見ながらコーヒーを飲んでいると、一人のご老人が「ここよろしいですか?」と私の隣の席に。ご老人はジャンパーの内側からワンカップを出し、慎重にフタを開けてグビリ。貫禄です。一言二言、陽気の話しをした後、フリマで買ってきたというジーンズを見せてくれました。50円だったけどココが破けていると、ちょっと不満そうです。いやいや、今時はダメージといって破けていると格好いいらしいですよ、フォローする私。ご老人、笑顔です。リンゴの販売終了時間が迫っていたので、もう少し話していたそうなご老人には申し訳なく思いましたが、そう言って立ち上がると、「寂しいなぁ、残念だなぁ」と本当に悲しそうなお顔をされました。リンゴ直売所に向かいながら、胸がきゅんと痛くなります。非情な私…。

連れ合いを亡くして一人暮らし、話しをする相手もいない。孤独な老人。自分の近未来でもあります。人生の秋、今度このような事があったら、少し自分のことは我慢してお付き合いさせていただこうと反省しています。

明治神宮、北参道の入口を背に…。